**1.4.「動いた跡」としての軌跡を調べる ||タイトル|元の図|出来上がり|解説(画面)|(カメラ)| |1-4|「動いた跡」としての軌跡|||$nGNa-XvJQ-I|$K3NPm8f2o5w,| ----- ***1.4.1 ねらい - 学校数学の中で探究する「軌跡」には次の2種類があります。 -- 「点が動いた跡」としての軌跡 -- 「条件を満たす点の集合」としての軌跡 - GCの中で使われる軌跡は, 点だけでなく, 直線や円の動いた跡を調べることもできますが, それらも含めて前者について, ここではまとめます。 ----- *** 1.4.2 動いた跡を残すには, 「設定」をして, 「軌跡のスイッチをon」にして, 動かす - GCの中で扱う幾何的対象(点, 直線(線分, 半直線), 円)には, その属性の一つに「軌跡の色」があります。 - 編集機能で, これを設定することが, 「設定」です。 - しかし, それだけでは, 動かしたときに跡は残りません。「残したいない」こともあるからです。 - 「設定がしてあったら, 動かしたら跡を残す」ように, 軌跡のスイッチをon/offすることができます。 - 跡を消したくなったら, 消すこともできます。 ----- ***1.4.3 軌跡を調べるための手続き -たとえば, 三角形ABCと重心Gがあるとき, 点Aの動かし方に対応して, 点Gがどう動くのかを調べることを考えましょう。 |手続き|図|備考| |「右の図を読み込む」|#http://iijima.auemath.aichi-edu.ac.jp/ftp/yiijima/gc_html5_test/gchtml/gc_01219-jushin-1.htm|| |「編集」|%const-04-01a.png|| |「点」|%const-04-02a.png|| |点Aが候補になるからGをクリック|%const-04-03a.png|| |もう一度クリックで確定|%const-04-04a.png|| |パネルが表示される|%const-04-05.png|| |ここに「軌跡の色」がある|%%const-04-06.png|| |赤に変えて確定|%%const-04-07.png|| |「戻る」|%const-04-08.png|| |「軌跡のスイッチ」|%const-04-09a.png|| |拡大|%%const-04-10a.png|| |クリックしたら表示が変わる|%%const-04-11a.png|| |点Aを左に動かすとGも左に|%const-04-12.png|| |長方形の上を動かすと小さい長方形に|%const-04-13.png|| |相似の中心はここかな?|%const-04-14.png|線分を追加し, 軌跡を設定| |軌跡を残してみる|%const-04-15.png|| |「消」ボタンをクリックすると|%const-04-16.png|| |軌跡は消える|%const-04-17.png|| ----- *** 1.4.4 練習問題(1) |!00358-triangles-01| - この図は, 「三角形の合同を示すことによって, AE=CDを証明する」問題としてよく使われますよね。 - たとえば, Bを動かしてみても, その合同関係はいつも成り立つので, 二つの線分の長さもいつも等しいことが確認できる図です。 - ところで, この図の中のFの動きに注目してみてください。 - どんなことがわかるでしょう。 - それを「きちんと軌跡を残して調べてみたい」と思ったら, 次のように設定することができるわけです。 |!00359-triangles-02| -軌跡のスイッチをonにして, 点Bを動かしてみてください。軌跡はどうなりますか? -最初の状態に戻してから, 今度は点Cを動かしてみてください。軌跡はどうなりますか? -上の図を基に,下の図になるように, 軌跡の設定をしてみてください。 *** 1.4.5 練習問題(2) |!00360-perpendicular-line| -この図で, 点Aを左右に動かしてみてください。 -ABそのものの動きは別に何もおもしろくはないですが, 垂直二等分線の動きに注目すると, 何か気づきませんか -気づかないとしたら, 次の図で, 軌跡を残しながら点Aを左右に動かしてみてください(キーボードの矢印キーの方がいいです。) |!00361-perpendicular-line| -この図では, 「直線」の軌跡を残しています。 - 上の図をもとに, 下の図のような設定をしてみてください。 -ちなみに, 点Aの動かし方を変えると, 別の曲線が現れます。 *** 1.4.6 練習問題(3) |!00362-circle| -この図で, 点Aを上下に動かしてみてください。 -円の動きに注目すると, 何か気づきませんか -気づかないとしたら, 次の図で, 軌跡を残しながら点Aを上下に動かしてみてください(キーボードの矢印キーの方がいいです。) |!00363-circle| -この図では, 「円」の軌跡を残しています。 - 上の図をもとに, 下の図のような設定をしてみてください。 -ちなみに, 点Aの動かし方を変えると, どうなるでしょう。 - 点Bの方を動かすとどうなるでしょう。 ***1.4.7 練習問題(4) - △ABCの重心Gがあります。 - Aの動きに対してGはどういう動きをするか, 調べてみたいと思います。 |!00364-jushin.htm| -この図において, Aの軌跡を緑, Gの軌跡を赤にして関係を調べてみてください。 -完成予定図は, 次のようになります。 |!00365-jushin.htm| -たとえば, この図において, 点Aを「円上を動かしたい」と思ったとすると, ラフに描くだけでは, 物足りないですよね。 -たとえば, 点Pをとり, P,B,Cの外接円上を動かしたときに, どうなるかを調べたみたいと思います。 -まず,そういう調べ方をするように, 上記の図に追加・工夫してみてください。 |!00366-jushin.htm| ***1.4.8 練習問題(5) -- (1)△ABCの外心Oを作図します。点Aの動きに対して, 点Oはどんな動きをするでしょう。 -- (2)△ABCの内心Iを作図します。点Aに関して, 次のような動きをするときの点Iの軌跡についてしらべてください。 --- AをBCに平行に動かしたときのIの動き --- 点Pをとる。PBCの外接円上を点Aを動かしたときのIの動き ---その図に傍心を追加して探究をすすめてみる -- (3)△ABCの垂心Hを作図します。点Aに関して, 次のような動きをするときの点Hの軌跡についてしらべてください。 --- AをBCに平行に動かしたときのHの動き --- AをBCに対して斜めになっている直線上を動かしたときのHの動き --- 点Pをとる。PBCの外接円上を点Aを動かしたときのHの動き *** 1.4.9 TIPS -「AをBCに平行に動かす」にはどうしたらやりやすいのでしょう。 -- まず, 点「A」を動かすときに, マウスやタッチで動かすと一定の方向にきれいに動かすことは難しいです。 -- でも, PCを使っているなら, キーボードの矢印キーを使ってください。←→で水平方向に, ↑↓で上下方向に一定間隔で動きます。 - 「BCの平行」とか「BCに垂直」になるようにするにはどうしたいいいでしょう。 -- もともと, BCを「水平に」とるといいですね。 -- 点をプロットした後で, 「Ctrlキー」を押しながら点を動かしてください。格子点上のみを動くようになりますから, 高さを揃えるのが簡単になります。 -- あるいは, 画面左下にあるアイコンをおして動かしてもいいでしょう。 -- また, Ctrl + X を押すと,すべての点を格子点に揃えます。 -「Aを円上に動かす」にはどうしたらやりやすいのでしょう。 -- 一つの方法は, 「点の追加」→「円上にとる」です。 -- もう一つの方法は, 点は自由にとっておいて, 「Shiftキー」を押しながら動かしてみましょう。最も近い対象の上を動くことになります。 -- 画面左下にあるアイコンをおして動かしてもいいでしょう。